2010年 01月 29日
さよなら朝青龍、さよなら国技
暴力。
一般人でも殴り合いのケンカをすれば傷害で捕まるのはもちろん、プロ・ボクサーがリングの外で殴れば犯罪でライセンスは剥奪。逆に、ケンカの強いチンピラでもリングの上でルールに則り殴り倒せばチャンピオン。
報道が事実ならば、横綱と呼ばれる力士の格は地に落ちてしまうでしょうから、朝青龍さんにはすみやかに身を引いていただくのがいいかもしれません。
泥酔した単なる荒くれ者では、一般市民も迷惑ですから。
朝青龍さんも、もう充分すぎるほど稼いだでしょうから、モンゴルでは金銭的には生涯安泰でしょう。
ここのところの角界の実力上位人気力士を見れば、一時期のハワイ勢からモンゴルや東ヨーロッパ勢と外国出身力士が担っているのが事実ですから、朝青龍さんが抜ければそれなりに困ることも多いかもしれない台所事情もあるでしょう。
国技とは言うものの、結局外国勢に頼っていて邦人力士が伸びない社会現実もあるわけですから、いっそのこと「国技」という看板を降ろしたらいかがでしょうか。
もしくは、国技なのだから邦人でなければ力士になれない、という規定を設けるとか。
つまり、「国技だ」という必要はまったくないわけですから、これからは「日本式荒くれ者選手権スモウNO.ワン・S1グランプリ」とかに名前を変えて興行を行うとか。
国技ではなくなる、そうなると「国技館」とはいえないので、「両国S1コロシアム」とか呼ばれるようになる。
第一、いくらスモウが好きだからと言って、横審に内舘センセーとか、やくセンセーとか、野村さちよセンセーとか、広告塔のような人を起用すること自体が、横審でもなんでもないじゃあないですか。
スモウに詳しくてスモウが好きでスモウ評論家なら五万といる。
自分の親方以外で、力士たちが心から尊敬していてその人の言うことに真摯に耳を傾けるような人物とか、指導力がある人とかが横審でなければ、ただの見物人程度にしか思っていないでしょう。
野村監督とか王監督とか、猪木とか中田ヒデとか、スポーツでチャンピオンになったことがある方だとか、そういう人の意見ならばまだ聞く耳を持つでしょう。
アスリートやスポーツで努力してきていないただのファンでしかない有名人が何の拍子でか横審になって、あーだこーだ言ったところで言うほうも言われるほうも、何の有効性もないでしょう。
そのあたりを、日本相撲協会さまにはご考慮いただければと思うのです。
力士ばかりか、国技というのも、相撲協会も、横審も、“名誉ある”という冠のエンターテイメント商売なんですから。商売でなければ誰もやらないでしょう。
狂った戦争や山賊ではなくて、土俵の上のまともな商売なんだから、それ以外の暴力はまったくの犯罪でして、力自慢の朝青龍さんはそのあたりをよくご理解していないようで、偉大なるジンギスハーン時代ではないので、そういうことは日本ばかりかモンゴルでもどこでも通用しないでしょう。
土俵の上で乱暴になればいいのです。ヒイキも不ヒイキもそれで喜んでお金を出して見に行くんですから。
さようなら、朝青龍さま。さようなら、日本相撲協会さま。
ひょうたんにはひょうたんを捧げます。