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ポリリズム/ベネズエラ/インタープレイ

去年あたりの大ヒット曲「ポリリズム」のタイトルと歌詞が意味するところが理解できないのは、僕がジジイだからでしょう。

♪くりかえすあのポリリズム~、でしたっけ。
曲はまったくポリリズムではないわけでして、フランスのダフト・パンクというユニットのモロ・パクリでモノリズムのディスコ・テクノ調。ついでに歌もモノフォニーか。
あ~、歌詞なんてどうでもよくて、何の意味もなくて単なる語感でリズムにはまればそれでいいのですよ、ということは百も承知でございます。
まぁ深読みすれば、重なり合う異なる二つのリズム=男女の恋愛、ということでしょうけれど。

重なり合う異なる二つのリズム。
言葉では分からない方もいるかもしれませんが、一つのリズムの中には、別のリズムが無限に内在しているわけです。この表出と重なりがポリリズム

なんでこのリズムで別のこのリズムが収まるの?というところがモノリズムに慣れている方にはどうにも掴めないかもしれませんが、それこそがリズムそのものであって、またポリリズムなのです。

メロディよりも歌よりも歌詞よりも、自分は音楽のリズムが好き、という方は、ラテン音楽のリズムの部分に身を任せるといいでしょう。ラテン諸国の音楽のリズムは変幻自在で無限です。
そして、自分はリズムが好き、と思っているわりにはまったく乗り切れないでいる自分を発見するかもしれません。あ~、自分はモノリズムに馴染んでいたんだと。

昨今の流行音楽はモノリズムで、ポリリズムは機械・打ち込みでは不可能なリズムです。それはインタープレイという“奏者の相互の間、呼吸”や“演奏者による発見”にあるからです。
ポリリズムを機械で再現しても、単なる繰り返しループであって、つまりポリリズムの形をしたモノリズムになってしまうのです。

重なり合う異なる二つのリズム=男女の恋愛、もそうじゃないでしょうか。
恋人も友達も家族も職場も社会も、インタープレイという“奏者の相互の間、呼吸”や“演奏者による発見”。一定のリズムの中にある無限の別のリズムの表出と重なり合いによる、心地よく新鮮なポリリズム。
もともと、本来的に、二拍子と三拍子も五拍子もちゃんとリズムの中に心地よく収まるのです。

とかく何かと、合理的に機械的になるべく単一なものをループさせている・ループしている、その感覚とシステムが、いろいろな関係・社会の宿命的構造疲労。ループは単一反復ですから、その構造もそこでの自身も、自ずと磨耗疲労します。
インタープレイはその字の如く、相互的自主性が時間的・空間的な幅を求めます。
ループに幅はなく、幅の中にポリリズムはあります。

さて、
ベネズエラのラテン・ジャズ(広義でフォルクローレか)、フルート奏者huascar barradas/ウアスカル・バラーダスのアルバムは、ラテンといってもサルサではありませんし、クラブ・ジャズでもありません。
ラテンの魅力的な様々なリズムやポリリズムに、時に涼しげに時に熱く、素晴らしいテクニックのフルートがメロディアスに歌い、インタープレイで舞い踊ります。

my favorite things / huascar barradas on youtube

http://jp.youtube.com/watch?v=LbIpJ8KG3Tg

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by greenwich-village | 2009-01-22 23:45 | 音楽

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