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ビートニク・オン・ザ・ロード

「ビートニク」
1950年代後半から1960年代前半にかけてアメリカの文学界で異彩を放ったグループ、あるいはその活動の総称。
ビート・ジェネレーションという言葉は、1948年前後に「ニューヨークのアンダーグラウンド社会で生きる非遵法者の若者たち」を総称する言葉として生まれた。
最初期は、主にハーバート・ハンクルの一味を指し、「人生に疲れた奴ら tired」や「どん底人生を送る奴ら down and out」という負の意味しか持たなかったが、後にジャック・ケルアックが、「アップ・ビートで行こうぜ! upbeat」、「幸せをあなたに! beatific」、「ノリノリだぜィ on the beat」と正の意味をもたせるようになった。
ジャック・ケルアックやアレン・ギンズバーグそしてウィリアム・バロウズを初めとするビート・ジェネレーションの作家群が多くの若者達から熱狂的な支持を受け、ポエトリー・リーディングの活動でも有名。


新約/旧約というと「聖書」ですが、こちらは新訳書で、まさにボク個人のバイブル、またグリニッチ・ヴィレッジという店の根幹コンセプトでもあるジャック・ケルアックの「路上」が、池澤夏樹編集の世界文学全集の配本「オン・ザ・ロード」として新しく翻訳されて、昨年2007年11月に発売されています。只今、二冊ほど入荷しました(が、一冊は店主私物になるので店頭は一冊だけですが、笑)。新刊美品2200円。若い世代に読み継いでほしい作品です。


ビートニク・オン・ザ・ロード_f0148098_1314392.jpg-僕は不意にタイムズ・スクェアにいる自分を見出した。アメリカ大陸を約八千マイル歩いて、再びタイムズ・スクェアに戻ってきたのだ。しかもラッシュ・アワーの真っ最中にだ。
僕の道路に慣れた無心の眼に映るのは、ニューヨークの徹底した狂態と奇怪な快哉の叫び声だ。
何百万という人間が、わずかな金を求めてたえず押しあい、つかみとったり、もらったり、与えたり、溜め息をついたり、狂気じみた夢を追い、そして死んでいく。死ねばロング・アイランド市の向こうのあの荘厳な共同墓地に埋葬されるのだ。
ここはこの国の高い塔の都市-この国の一方のはし-薄っぺらなアメリカの生まれるところだ。- (福田実旧訳「路上」より)


ビートニク・オン・ザ・ロード_f0148098_1335557.jpg-世界はこんなに広いし、人間の思いはこんなに遠くまで飛翔する。そんな体験をして欲しい。-
池澤夏樹編集「世界文学全集」第一回配本。
ジャック・ケルアック「オン・ザ・ロード」

-「オン・ザ・ロード」を「路上」と訳してしまうと何か大事なものが欠けてしまう。「路上」という日本語は道の上という場所のことであって、動いている感じがないのだ。 -池澤夏樹-

-連中はぼくらを二十七丁目とフェデラル通りの角で降ろした。ぼくらのボロボロのスーツケースがまたしても歩道に積み上げられた。まだまだ先は長い。しかし、気にしない、道こそ命だから。-(青山南新訳「オン・ザ・ロード」)


「グリニッチ・ヴィレッジ」
ニューヨークの有名な文化人が誕生したところ。ニューヨークのパリとでも呼ばれるところで、Allen GinsburgやAndy Warhol, Gloria Stenemなどでもおなじみ。
30年前、ここは文化や芸術の発信地として大いに脚光を浴びた。19世紀の終わりには貧困なイタリア人、アイルランド人、ドイツ系移民がここに入植。やがて芸術家や、自由人、インテリたちが移り住む。型にはまらない、社会のアウトサイダー自由人の約束の地となった。
歴史的な建物や、タウンハウス、大きな窓、暖炉、中庭など魅力的な建築物も数多。NYでもっとも人気のある地域。
また博物館・美術館 実に多くのギャラリー、音楽、劇場などがある。ニュー・ヨーク市立大学のキャンパスがヴィレッジの中心。
by greenwich-village | 2008-03-04 13:28 |

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