ウンゲ


赤ちゃんが発するまったく意味不明な言葉を「喃語」といいますが、言葉というか声というか、発声といったほうがいいかもしれません。つまり泣き声のひとつで、それにはそれで何かを欲する要求があるわけですが、「この泣き方はこれだな」と、オムツなりオッパイなりダッコなり、最近なんとなく分けがつくようになってきました。

いろんな発声、その喃語の中で耳に残る響きが「ウンゲ~」というもの。ウンゲ~ウンゲ~と泣くのがやたら耳に残って、「どうしたの、ウンゲちゃん」なんて呼んでみたりして。

音楽をやってきたものとしてこれは非常に興味深いのです。
言葉という道具を使えるようになる以前に、誰に教わることもなく意思表示として発する響きが「ウンゲ」。
試しに検索してみると、乳児の喃語で「ウンゲ」がダントツの1位。大変多くの人たちが、赤ちゃんのウンゲ話だけで相当数。

「ウンゲ」って乳児に共通する発声だということに驚き。
くだらないことをアカデミックに考えると、「ウンゲ」という響き・発声は人間の共通原型なのかと。
もう理屈も知性も経験も知恵も一切関係なく、みんな「ウンゲ」。
音楽の基調・楽器の調律に使う「音叉」オンサというものがありますが、それと同じではないかと、「ウンゲ」。人間の基調。

音楽だとか言葉だとか、詩だとか台詞だとか、言語だとか芸術だとか以前に、我々はみんな「ウンゲ」だったわけです。
ウンゲで充分完全だったのが、成長とともに不完全になっていく中で、こうやって言葉や理屈という道具を一生懸命振り回しでいる姿は、愛おしいながら滑稽にも思えます。

ウンゲ、いいですね。「ウンゲ・バンド」とか「ジャズ喫茶ウンゲ」とか「株式会社ウンゲ商事」とか「ウンゲ製作所」とか「FMウンゲ」とか「月刊ウンゲ・マガジン」とか「小児科ウンゲクリニック」とか・・・・まぁとにかく「ウンゲ」。
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by greenwich-village | 2016-01-23 00:34 | グリニッチ・ヴィレッジ

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