若者よ、もっと暗くあれ

イーグルスが70年代アメリカのビートルズなら、60年代はやっぱりビーチボーイズだな。もちろん同年代だから、アメリカのビートルズって言い方は違うけど。

60年代後半から、つまりロックンロールが“ロール”を失ってROCKに変貌していく中で、POP音楽はとても暗いものになっていく。
ROCKは暗い音楽で、暗く陰鬱なければROCKではないという具合だ。
そのROCKが若者たちに絶大なる人気を博したのだから、若者の心理・POP文化はとうの昔から暗く陰鬱なものだったわけだ。
今も昔も、暗くなければPOPな若者・青年ではないといったところだ。
青春とは、青年の主張ほど明るく健全ではないことは、多くの誰しもが経験承知していることだろう。
それでいい、だからこそバランスが取れる。青春がただのっぺりと明るかったら、それ以降の人生は薄暗くなりお先真っ暗だ。それ以降の人生は、年を取り、体力が落ち、老化し、覇気が失われ、病になり、気ままに過ごせず、背負い込むもの守るべきものが増え、心配苦労を重ね、にっちもさっちも行かなくなる。人生の時間が少なくなる。
唯一あるのは、もう開き直るしかない「明るさ」だけだ。年寄り老人は、開き直っているから明るい人が多い。年を取ればとるほど、いちいち気にしている時間はなくなり、もう明るさ以外にないのだ。
暗い老人は、きっと青春時代は明るかったんだろう。若い頃に節操なく明るさを使い切ってしまったのだろう。年を取るたび年々暗くなっていくのはしかたない。
ROCKも青春も暗い。暗いからROCKで青春だ。わざわざネクラなんて言葉を使う必要はない。暗そうでまったく暗くないのは、カラオケ・ミュージックだ。暗いメロディで暗い歌詞を歌っても、まったく暗くない。カラオケ用の音楽なのだから。

ロックがまだロールしていた頃の、屈託ない明るさ。
青春の暗さには向かない。明るさしかない年寄りのために。







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by greenwich-village | 2016-01-20 00:56 | グリニッチ・ヴィレッジ | Comments(0)

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