2012年 08月 10日
音楽を愛するミュージシャンというもの/ショーロ~ジャコー・ド・バンドリン
いまの娯楽産業のすべては、メディア洗脳を使って、才能がなくても優れていなくても誰でもいいから、よってたかってただの「アイコン」「偶像」「モード」を作り上げている見世物小屋の仕事なのです。
見世物小屋には、本物のお化けや妖怪はいないのです。本物らしくもないのです。本物である必要がないのです。
他人より抜きんでる才能は必要はなくて、ただのアイコンとして、体を動かせば踊り、声を出せば歌、セリフを言えば役者、文字を書けば出筆物、になるのです。
影響力があるといわれるメディアで、影響力があるといわれるタレントを使って、「スゴイですねぇ」と言わせればいいだけなのです。
ただ有名になりたい人たちと、有名にさせて儲けたい人たち。
その代表のテレビメディアからレコード会社、およそすべての娯楽産業まで、お入りお入りと、仰々しく大げさに騒いでいるだけなのです。
ですから、音楽でも作品でもなんでも、その内容・本質とは一切関係ないところに、そういう産業と従事者たちがいるのです。そして、それにただ純朴に従うだけの消費者がいるのです。
それがいまの、日本の娯楽/エンターテイメントのレベル・水準です。
音楽や芸事を愛しているわけではないのです。
べつに音楽でなければならない理由もないゴージャスでセレブな張子の虎産業。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(転載)
現代ショーロに最も影響を与えた人物ジャコー。
リオデジャネイロに生まれ、少年期にバンドリンを与えられた。
そして、ブラジル音楽界にバンドリンを主要な楽器として確立させ、<バンドリンのジャコー>と称され、今では誰も本名では呼ばない。
一方、その実人生では、一度も専門の音楽家であったことは無く、ショラオン(ショーロミュージシャン)らしく公務員(裁判所、警察の書記)であったり、保険外交員、薬屋店員など、亡くなるまで別の職業で生計を立てていた。
これは、その名声にもかかわらず、レコード会社や出版会社からの圧力を受けずに、作曲・演奏活動を行いたいとの気持ちからだった。
また、「19世紀以来、ショラオンたちは、プロとアマチュアの垣根が無く、囚われることなく自由に演奏していたという伝統」に無意識に則っていた。
その音楽はいまだに愛されていて、51年間の人生で作られた曲は数多い。
ジャコー・ド・バンドリン