ドン・ファンの教え/世界のすべての七月/ダンス・シスター・ダンス


この言葉を、いまの日本の時代状況を生きる私たちに。


「いかなる道もひとつの道にすぎない。
心(ハート)に従うかぎり、道を中断してもさげすむ必要はない…。
あらゆる道を慎重によく見ることだ。
必要とあらば何回でもやってみるがいい。
そして自分に、ただ自分ひとりにつぎのように尋ねてみるのだ。
この道に心(ハート)はあるかと。
心(ハート)があればいい道だし、なければ、その道を行く必要はない。」

(カルロス・カスタネダ『呪術師と私―ドン・ファンの教え』)



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“ラブ&ピースから遠く離れて”

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「世界のすべての七月」

ディヴィッド・トッドは士官として従軍したヴェトナム戦争で、自分のミスから部下を失う。片足を失いながらも生き延びた彼は、いつまでたってもヴェトナムの記憶から逃れられない。注文家具の事業では成功し、離婚した妻を今でも愛している。
 
ビリー・マクマンは徴兵を拒否、カナダに逃亡し恋人を失う。結婚し、事業にも成功するが、自分についてこなかった元恋人のドロシーを今でも恨んでいる。
 
ドロシーは結婚生活に不満はなかったが、乳ガンで片方の乳房を失い、夫との性生活を奪われてしまう。
 
その他、二人の夫がいるのに若い恋人を追いかけているスプーク・スピネリ、六四歳の老人を愛したために職を失った女性牧師のポーレット・ハズロ、作家だと嘘をついて秘書と結婚したモップ製造業者のマーブ・バーテルなど。
 
ラブ・アンド・ピースの世代として華やかな青春時代を送った彼らだが、今や五〇代のなかばにさしかかり、かつての輝きは失っている。成功者ではあるけれど、なぜか幸せにはなれない。同窓会から帰ったドロシーが、夫のロンにこんなことを言っている。
 
―私がいらいらさせられるのはね、みんながいまだに六〇年代にべったりしがみついていることなの。あのころはビューティフルで、ピュアで、パーフェクトだったね、みたいなこと。……つまりね、みんな人生順調だし、経済的にも恵まれているの。……でもね、誰もがみんな、そのことで罪悪感みたいなものを感じているわけ、幸福になるのがいやなの。成長するまいと思っているの。正直な話、今という時代のいったいどこがいけないの?私たちはもう大人なのよ。―

登場人物の多くは離婚を経験し、再婚してもうまくいかない。しかも、今でも別れた相手や、学生のときに好きだった相手が忘れられないでいる。男として、あるいは女としての賞味期限が切れかかっているにもかかわらず、いつまでも過去にしがみついている。


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いかなる道もひとつの道にすぎない。

心(ハート)に従うかぎり、道を中断してもさげすむ必要はない…。

心(ハート)があればいい道だし、なければ、その道を行く必要はない。



七月。
世界のすべての夏に贈る本日の曲は、ジャケットも鮮やかに眩しい、サンタナ「ダンス・シスター・ダンス」。

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by greenwich-village | 2012-07-01 10:34 | グリニッチ・ヴィレッジ | Comments(0)

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