ただのジョークさ

A : 「ROCKといえば、やっぱ長髪だぜ!」

B : 「床屋に行くお金がないんだね」



A : 「長髪だからROCKだなんて!短髪だってROCKだぜ!」

B : 「髪が伸びる前に抜けちゃうんだね」



A : 「髪が長くても短くても、あってもなくても、ROCKだぜ!」

B : 「都合よく手軽に着脱式だね」



A : 「髪じゃなくて、ライフスタイルがROCKだぜ!」

B : 「新しい入れ歯の調子がいいんだね」




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映画「チャンス」は優れたコメディで、優れたコメディだからこそとてもシニカルな内容です。
ストーリーあらすじは単純なのですが、余計なイメージが出来るでしょうから書きません。
アメリカ文化の深層をえぐった映像やセリフが随所に散りばめられているので、表層では笑える部分もありますが、文化状況が違う私たち日本人では何の事だか理解できないとても難解な映画です。
一言でいえば、非常に文学的な映画といったところで、社会風刺やメッセージや自己啓発や宗教性や純真無垢などといった類のものは映画の表層のモチーフでしかなく、深層にあるものを読み取りづらくしてあります。
主人公のチャンスは、終始ただ精薄なだけで、映画の中の各登場人物たち同様に、映画を見る者それぞれにも勝手に意味づけや意図を探って理解したと思わせてしまう。
純真な馬鹿にふりまわされてしまうようなストーリーは、ドン・キホーテなど古典文学にもあり、その現代版でもあり、のちの、レインマンやフォレストガンプとか諸々の作品のヒントにもなっているでしょう。
ただ、とにかく彼には何もない。何の意図もないが純真というものでもない。ほんとうにただ精薄というだけなのです。ひたすら精薄なのです。
彼は庭いじりで生きてきたので、終始それだけが彼の楽しみであり、それ以外に何もない。誰が死んでもさほど悲しまず、亡くなった事実としてただ茫ようと居る。そんな彼です。
文化状況の違いもありますが、見る者が感情移入できない主人公なのです。

私はこの映画の深層主題を理解しきれていません。けれど、一度見て頂きたい映画として紹介してみました。
また、この映画を見たことがある方で、理解出来ている方がいましたら、目に見える表層ではなく深層部分とか、セリフの意味とか、ぜひお話をお聞かせいただきたいと思います。

トマス・ピンチョンの小説なみに深層部にたくさんの面白みが隠されているのはわかるのですが・・・・・。



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本日の曲は、

「ただのジョークさ」    ロッド・スチュワート


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by greenwich-village | 2012-02-08 10:56 | グリニッチ・ヴィレッジ

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