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カフェではない/学生街の喫茶店

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「カフェ」と言い出して、「喫茶店」と言わなくなって久しいですね。

ただこの「カフェ」という呼び方もちゃんとリバイバルで、古い小説を読んでいると「カフェ」という言葉が普通に出てくる。
明治、おもに大正(デモクラシー/モボ・モガの時代ですね)、昭和初期、戦争前までは「カッフェー」や「ミルクホール」とかでした。
おそらく敵勢用語ということで名を変えて、真っ只中の戦時中は懇親とか寛ぐとか談義するとか議論を交わすとかどころではないのでそういう場自体がなくて、その後、戦後から平成過ぎるころまでは「喫茶店」という呼び方があったでしょう。

今は、今様の「カフェ」で大いに受け入れられていますね。
カフェばかりではなくて、新しくなく内容はなんら変わらなくともカタカナでの言い換えはあらゆるジャンルで頻繁に行われている昨今ですね。

言葉が持つイメージ。
ボクは言霊だとか音霊だとか呪文だとか、そういう類のものはまったく信仰していませんが、まさに言葉がおよぼす力、といったところでしょうか。
「喫茶・やまびこ」よりも「エコーズ・カフェ」なんて言ったほうがモダンでクールでグルーヴィーな気がしますものね。

スポーツ選手だと普通の感じですがアスリートなんて言うともの凄そうですし、公約なんて言うと重々しいけれどマニフェストなんていうとスマートで知的な匂いがしますよね。

ガロというグループに「学生街の喫茶店」という大ヒット曲がありますが、今では日本全国「カフェでブランチ」なんてところですね。
流れているのは、♪~片隅で聴いていたボブ・ディラン、ではなくてレディー・ガガとかキラキラ・テクノでしょうか。

さて、ガロというグループは前記曲があまりにもヒットしてしまったために、そればかり取り上げられてしまいがちですが、他の曲もポップでステキです。

それから、生業・生活のため売れるためにはポップ歌謡路線も仕方ないんでしょうが、彼らはもともとクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングなフォークロックなグループです。
(生業は、またも陽水の曲ですが、“SUMMER”という曲のワン・フレーズが決定的に言い当てています)

♪  ~思いのままは暮らすこと  思いのほかは生きること 


古い音楽でも、今時の「カフェ」で流れていても遜色なく気持ちいい音楽ですよ。
むしろ、今様よりもポップでフォーキーでロックです。若い世代にこそ聴いてほしいですね。






CSN&Y のカヴァーで「オハイオ」、エレキがガンガン。


by greenwich-village | 2011-02-27 12:43 | 音楽

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