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鹿を指して馬と為す/趙高のような国

昨今のニュース・国際情勢の両国を見ていて、
「そんな馬鹿な話があるものか、あぁ、まるで馬鹿だなぁ」と思うわけです。


鹿をさして馬となす / 計を用いて、人を陥れること


いつの時代でも、どんな国家でも、どんな体制・政権・政党でも、
国家・政党・政治家・高級官僚・政権幹部・権力者の最大の関心事は保身と政権永続に伴う国家国益拡大。

お金であったり領土であったり資源であったり、どんな手段をとってもほとんど暴力的にでも我がものとし、いかなる圧力をかけてでも栄華を誇ろうとする。
何かうしろめたさがあればあるほど、そういう人たちは半ば開き直り、言いがかりをつけ、身勝手にどこまでも突き進もうとする。
これにまつわり、利益追求と純朴な国民は経済システムを利用し政治体制を鵜呑みにし、体制は情報を操作し統率して国民を洗脳する。
国家と権力者・国家関係者がこれ以上やりやすいことはない。


<中国の故事成語>  ~鹿を指して馬と為す~

昔、栄華を誇った秦の始皇帝は、生涯の行く末、永遠の命に興味を持つようになる。だが当然、いかなる人物であっても、永遠の命など手に入ることはない。

凶兆の続く紀元前210年、己の運命に不安を感じた始皇帝は占いを信じて巡幸するが、旅の途中で病死する。
旅中、始皇帝は死期を悟り、かつてその進言に腹を立て怒り北方へ追いやった息子の扶蘇(ふそ)に宛てて、我が跡目を継いで秦の皇帝になるように、と手紙を書く。
だが、この手紙は扶蘇に届かなかった。

手紙を届けなかったのは、趙高という宦官だった。始皇帝の後、皇帝になったのは胡亥(こがい)だった。
それは趙高が自身の権力を強化するための策略だった。

扶蘇が皇帝になれば自身の地位が危ういと思った趙高は、始皇帝の命と言う嘘をついて扶蘇を殺す。

趙高の野心と謀略は、自身の地位を脅かしそうな者の命をことごとく葬り去る。
丞相の李斯さえも命を奪われ、第二皇帝・胡亥は飾りに過ぎず、趙高が実権を握る。


ある日、自身の権勢にどれほど力があるか試そうと、趙高は鹿を連れてくる。

趙高  : 皇帝、馬を連れてまいりました。

胡亥  : これは鹿ではないか。気でも触れたのか?

そう言われてすかさず、趙高はまわりにいる者たちに訊ねる。

「これは馬か、それとも鹿か」

すると、ある者は馬ですと言い、ある者は黙り込み、そしてある者は見た通りの鹿だと言う。

鹿と答えた忠臣たちは全員、その後に趙高によって葬り去られてしまった。


やがて趙高は皇帝・胡亥も殺す。自ら皇帝の位につこうとするが側近に止めら、胡亥の兄である子嬰(しえい)を皇帝し再び操ろうとする。
だが、宦官・趙高は逆に子嬰によって暗殺されてしまう。
by greenwich-village | 2010-09-26 18:49 | その他

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