2009年 03月 13日
凛として温かい音色と器
同じトランペットの音色でも、マイルス・デイヴィスには神経質なほど繊細なこれぞトランペットという鋭さがあるトーンを感じるのですが、静かな曲はもちろん、どれだけ激しくアップテンポの曲でもドーハムの音色には丸みを感じるのです。
マイルスの静けさには近づいてはいけないような悲しみとか孤独とかが似合いますが、ドーハムの静けさにはやさしさやいたわり、寄り添う感じが見えるのです。
お馴染みのyoutubeにこれぞドーハムと思えるものがなかったので、残念ながら音はご紹介できません。
ケニー・ドーハムを引っぱり出したのは、このガラス器から彼の音色を連想したからです。
ガラスの凛とした感じと、ちょっと古く手造りなのでガラスのわりには柔らかい感じ、クリアさと穏やかなぼやけ方、そのあたりのニュアンスが、凛としても温かく丸みのあるドーハムのトランペットと重なって感じられるのです。
今日あたりは陽気もだいぶ緩んできました。もうそろそろこういうガラス器も似合う季節になってきましたね。
もちろん、カキ氷や水ようかんにはまだまだ早いですが、この鈍い反射は春の穏やかな光にもにて、なんとも和んでしまいます。
これで何を頂きましょうか。今なら季節の果物とか、ヨーグルトを入れて。